40代・50代の受付・コールセンター|パートの平均は50歳

40代・50代から始める受付・コールセンターの仕事|未経験でも始められる理由と探し方

受付とコールセンターのパート・アルバイトの平均年齢は、厚生労働省の令和6年賃金構造基本統計調査によると50.1歳と50.2歳である。

40代・50代が「挑戦できるかどうか」を心配する年齢帯ではない。平均そのものがそこにある。

ただ、この数字を「歓迎されている」と読むと、応募のときに足元をすくわれる。平均年齢が50歳になっている理由と、採用する側がその年齢層をどう見ているかは、別々に確かめないと分からない。片方だけを見ると、期待の置きどころを間違える。

目次

短時間労働者の平均年齢は50.1歳と50.2歳

まず、平均像がどこにあるのかを揃えておく。

40代前半で入り、50代で続けている

令和6年賃金構造基本統計調査の短時間労働者(企業規模計10人以上・男女計)を、応募先が重なりやすい職種で並べる。

職種(パート・アルバイト) 平均年齢 勤続年数 入職時の年齢 時給 労働者数
受付・案内事務員 50.1歳 6.2年 43.9歳 1,231円 84,580人
電話応接事務員(コールセンター) 50.2歳 5.7年 44.5歳 1,363円 97,730人
総合事務員 48.9歳 8.2年 40.7歳 1,509円 231,520人
看護助手 51.9歳 7.4年 44.5歳 1,258円 54,920人
介護職員(医療・福祉施設等) 55.3歳 6.8年 48.5歳 1,323円 521,580人

入職時の年齢は、平均年齢から平均勤続年数を引いて算出した。

受付は43.9歳、コールセンターは44.5歳。どちらも40代前半で入っている。総合事務員(40.7歳)より3年ほど遅く、介護(48.5歳)より4年ほど早い。

「若い人の仕事」という前提が統計と合っていない

受付という語からは、新卒で入る職種のイメージが浮かびやすい。統計はそれを支持していない。

短時間労働者84,580人の平均が50.1歳ということは、この職種で働く人の分布の中心が50歳前後にあるということである。20代が皆無という意味ではないが、母集団の重心が40代後半から50代にあることは動かない。

40代・50代の応募が「例外的な挑戦」だという前提を置いたまま求人を探すと、応募先を必要以上に絞り込むことになる。短時間勤務の実像は受付のバイト・パートの時給と働き方で扱っている。

フルタイムとパートで、平均年齢が8歳違う

同じ職種でも、雇用形態を変えると年齢の構成が変わる。ここを混ぜて読むと判断を誤る。

受付は42.0歳、コールセンターは43.6歳

区分 受付・案内事務員 電話応接事務員
フルタイム(一般労働者)の平均年齢 42.0歳 43.6歳
パート・アルバイトの平均年齢 50.1歳 50.2歳
年齢の差 8.1歳 6.6歳
フルタイムの労働者数 84,880人 179,540人
パートの労働者数 84,580人 97,730人

フルタイムの側は40代前半に重心がある。40代・50代でも母集団の中にいるが、パートほど上に寄っていない。

同じ職種名で求人を探していても、雇用形態を選んだ時点で、年齢構成の違う市場を見ていることになる。

受付のフルタイムは、男女で年齢が8歳違う

もう一段内訳を開くと、フルタイムの受付には別の構造が見える。

男性は平均48.4歳・勤続13.2年で17,490人。女性は平均40.3歳・勤続7.5年で67,390人。人数では女性が約4倍だが、年齢と勤続は男性が明確に上である。

長く残った少数の男性と、入れ替わりのある多数の女性。この形は、40代・50代でフルタイムの受付に応募する場合、既に長く在籍している層の隣に入っていくことを意味する。中途で入った人がどのくらいの期間で定着しているかは、統計からは読み取れない。面接で在籍年数の分布を聞くほうが確実である。

採用する側は、年齢の上の層をどう見ているか

平均年齢が高い職種だからといって、採用側が積極的に採っているとは限らない。ここは調査で確かめられる。

60歳以上でも「消極的」は19.1%にとどまる

日本コンタクトセンター協会(CCAJ)の2025年度コンタクトセンター企業実態調査(対象109社・回答68社)は、シニア(60歳以上)の雇用・採用の状況を尋ねている。

  • 積極的である:12社(17.6%)
  • やや積極的である:12社(17.6%)
  • どちらとも言えない:31社(45.6%)
  • やや消極的である:5社(7.4%)
  • 消極的である:8社(11.8%)

積極側が24社(35.3%)、消極側が13社(19.1%)、残る45.6%が「どちらとも言えない」である。60歳以上という区切りでこの分布になる。40代・50代は、この調査が対象にしている年齢のさらに手前にあたる。

門前払いが多数派という状態ではない。ただし、積極的に採ると答えた企業も3社に1社である。

経営課題としての優先度は低い。それでも半数が着手している

同じ調査の経営課題の項目に「シニア人材の雇用・活用の推進」がある。ここに、少し読み解きの必要な数字が出てくる。

重要度を「高い」と答えたのは29社、「低い」が38社。68社の過半数が、経営課題としての優先度は低いと答えている。

ところが対応状況では、「着手している」が33社(48.5%)、「検討中」14社、「着手していない」21社だった。重要と考えている企業(29社)より、実際に着手している企業(33社)のほうが多い

戦略として掲げてから採っているのではなく、現場の必要が先に来ている。この順序は、応募する側の準備にそのまま効く。年齢の高さを「経験の厚み」として売り込んでも、企業側はそれを経営課題として扱っていない。評価されるのは、空いているシフトを埋められることと、辞めずに続くことのほうである。

なお、この調査の回答企業68社はコールセンターの受託を事業とする企業であり、事業会社が自社で運営するセンターや、受付職の採用実務はこの数字の外にある。母集団を広げて読まないほうがいい。それでも、コールセンターの求人の相当部分がこの種の受託企業から出ていることを考えれば、応募先の姿勢を推し量る材料としては使える。

年齢で応募を切ることは、法律上できない

求人票に年齢の記載がないのは、企業の配慮ではない。法律がそう定めている。

労働施策総合推進法第9条

労働施策総合推進法第9条は、事業主に対し、労働者の募集および採用について年齢にかかわりなく均等な機会を与えることを義務づけている。平成19年10月からの義務化である。求人広告に「40歳以下」と書くことは、原則としてできない。

例外は施行規則で限定列挙されている

原則には例外があり、同法施行規則第1条の3第1項で限定的に定められている。

  • 1号:定年年齢を上限として、期間の定めのない労働契約で募集する場合
  • 2号:労働基準法など法令の規定により年齢制限が設けられている場合
  • 3号イ:長期勤続によるキャリア形成を図る観点から若年者等を募集する場合
  • 3号ロ:技能・ノウハウの継承の観点から、特定の職種で労働者数が少ない年齢層に限定する場合
  • 3号ハ:芸術・芸能の分野で表現の真実性等の要請がある場合
  • 3号ニ:高年齢者や就職氷河期世代など、特定年齢層の雇用促進施策の対象者に限定する場合

このうち応募者が実際に出会うのは1号と3号イである。1号は定年制のある正社員求人で、定年が60歳なら60歳未満という上限が付く。3号イは新卒枠に近い若年層限定の募集で、この場合は期間の定めのない労働契約であることなどの条件が付く。

裏返すと、パート・アルバイトの募集でこれらの例外に当たる場面は限られる。年齢の記載がない求人が多いのは、書けないからである。

記載がないことは、年齢を見ていないことを意味しない。応募が受け付けられる状態と、選考で有利かどうかは別に扱ったほうがいい。未経験からの入り口は未経験歓迎の受付・コールセンター求人特集にまとまる。

入りやすさを支えているのは、人手不足の側の事情である

40代・50代の応募が通りやすくなっているとすれば、その理由は年齢への評価ではなく、採用市場の逼迫にある。

採用に苦労している企業が82.1%

CCAJ調査で採用活動の状況を尋ねた結果は、「やや苦労している」29社、「苦労している」26社で、非公開1社を除く67社の82.1%を占めた。

職種ごとの過不足では、非公開2社を除く66社のうち、スーパーバイザーに不足感を示した企業が87.9%、コミュニケーター・オペレーターが72.7%。「過剰気味である」と答えた企業は、どちらの職種にもなかった。

採用が埋まらない状態が続けば、応募のハードルになっている条件から順に外れていく。年齢はその代表である。

在宅の広がりが、通勤の制約を外した

同調査では、在宅オペレーションを「既に実施している」企業が非公開を除く65社中39社で60%に達した。実施理由の最多は「働き方の多様化のため」で39社中33社(84.6%)である。

通勤時間の制約は、家族の介護や自身の通院を抱える年齢層ほど重く効く。在宅の枠が広がったことは、年齢そのものへの評価とは関係なく、40代・50代が応募できる求人の数を増やしている。在宅勤務の実務は在宅コールセンターの始め方にまとめた。

40代・50代の応募で確かめておく3点

年齢が通るかどうかではなく、入ったあとに続くかどうかで確かめる項目が変わる。

研修期間の長さと、その間の待遇

未経験で入る場合、最初の壁は業務そのものではなく研修である。研修中の時給が本採用後より低く設定されているか、研修期間が何週間か、シフトが固定されるかを確認しておく。

パートの平均勤続は受付6.2年・コールセンター5.7年で、短い職種ではない。ただしこの平均には、研修を越えられずに数週間で離れた人は含まれにくい。平均が示すのは、定着した人がどのくらい続けているかである。研修の中身はコールセンター未経験デビューまでの流れで扱っている。

シフトの下限と上限

受付のパートの平均は月13.7日・1日5.7時間、コールセンターは月14.0日・1日5.9時間である。求人票に「週2日〜」とあっても、実際の運用が平均に近ければ週3日前後になる。

家族の予定や通院で動かせない曜日がある場合、下限だけでなく上限を確認しておきたい。下限で契約しても、人が足りない現場では上限側で組まれる。オペレーターに不足感を示した企業が72.7%という状況では、増枠の打診は例外的な出来事ではない。

固定したい曜日があるなら、応募の段階で書面に落ちる形にしておく。口頭で伝えた希望は、シフトを組む担当者が代わった時点で引き継がれないことがある。

定着したあとの役割

CCAJ調査では、スーパーバイザー1人あたりが受け持つコミュニケーターの数が平均8.93人で、2023年度8.54人、2024年度8.83人と3年連続で増えている。SVの補充が現場の増員に追いついていない。

不足感87.9%という数字と合わせると、経験を積んだ人が上がれる役割は空いている。年齢を理由に頭打ちになる構造ではない。SVの仕事内容はコールセンターのSV・管理者へのキャリアアップで整理した。

よくある質問

40代・50代の未経験でも採用されますか

短時間労働者の平均年齢は受付50.1歳・コールセンター50.2歳で、平均勤続を引いた入職時期は43.9歳と44.5歳である。40代前半で新たに入っている層が平均を作っている以上、未経験からの入職が例外的とは言えない。

求人に年齢制限が書かれていないのはなぜですか

労働施策総合推進法第9条が、募集・採用について年齢にかかわりなく均等な機会を与えることを事業主に義務づけているためである。例外は同法施行規則第1条の3第1項で限定列挙されており、定年年齢を上限とする無期雇用の募集などに限られる。

50代から始めて何年くらい続けられますか

平均年齢50.1歳・平均勤続6.2年(受付)という組み合わせは、50歳前後で在籍している人が平均6年働いている状態を示している。50代で始めて数年続けるという形は、統計上の多数派の中にある。

60歳を過ぎても働けますか

CCAJの2025年度調査では、シニア(60歳以上)の雇用に「消極的」と答えた企業は68社中13社(19.1%)で、「積極的」24社(35.3%)を下回った。最多は「どちらとも言えない」の31社(45.6%)である。企業ごとの差が大きい領域なので、募集要項ではなく個別に確認したほうがいい。

40代からフルタイムの受付になれますか

フルタイム(一般労働者)の平均年齢は42.0歳なので、40代は分布の中心にあたる。ただし男性は平均48.4歳・勤続13.2年、女性は平均40.3歳・勤続7.5年と構成が分かれており、長期在籍者が多い職場に中途で入る形になる場合がある。

次に読む

出典

  • 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」短時間労働者 職種(小分類)別1時間当たり所定内給与額(企業規模計10人以上・男女計)/一般労働者 職種(小分類)別データ(男女計・男・女)
  • 一般社団法人日本コンタクトセンター協会「2025年度 コンタクトセンター企業 実態調査」(対象109社・回答68社・回収率62.4%・2025年6月16日〜7月23日実施/シニア(60歳以上)の雇用・採用状況 N=68、経営課題「シニア人材の雇用・活用の推進」の重要度と対応状況)
  • 厚生労働省「募集・採用における年齢制限禁止について」(労働施策総合推進法第9条・平成19年10月義務化)
  • ハローワークインターネットサービス「年齢制限該当事由について」(労働施策総合推進法施行規則第1条の3第1項の例外事由)

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この記事を書いた人

受付・コールセンター歴10年の編集者。企業受付・インバウンド・SV(管理者)・採用担当を経験し、現場目線で「受付キャリアナビ」編集部の記事執筆・編集を担当。

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